カテゴリー : 農業・園芸

豊作の秋・大漁の秋


今期のさつまいも収穫が終わりました。
今年は豊作で、品質も良いようです。現在、家中がりんご箱に入ったさつまいもであふれております。これからある程度の貯蔵期間を経て、出荷が始まります。貯蔵して、ある程度水分を飛ばした方が、甘みも味も濃くなります。もう少し寒くなるまで待つと、おいしくいただけるかと思います。


さて、収穫の秋ですが、海の方でも大漁な様子で、というか父の友人の方が、海の底から持ってきてくれました。ヒラメさんとスズキさんです。両方とも40cm以上あります。ちょっと、うちの家族には大量すぎるかも…。母がさばいて、とりあえず身だけにしても、やっぱり大量。魚の量が多いわけでなく、魚自体が大きいので、お裾分けもしづらいです。というわけで、今週はぜいたくな白身魚ウイークになりそうです。

 

日本を支えるスゴイ機械 我が家編


今日の和風総本家は、定期的にある「日本を支えるスゴイ機械」特集でした。父がすごく機械好きなので、たいてい一緒に見て、感心したり、どうやって作っているのか考えたりしてます。大手メーカーの機械もあれば、地元の小さな機械屋さんの物もあります。どの機械も精緻で、よく考えられたメカです。使い勝手を考えて、細かな所まで作り込むのは、おそらく日本が世界でも指折りのものを持っているのだと信じております。

とりわけ僕は、地方の小さなメーカーが、ちょっとどころでなく、うならされるようなよく出来た機械を作っていると、感心を通り越して、感動してしまいます。IT技術も結構なものですが、やはり実体をもって、メカニズムが目に見える機械というのは、わかりやすく素晴らしい。僕は電気屋の端くれですが、制御は出来るだけ機械的に対処して、機械にはどうしようもない部分を、電気がやるのが好みです。機械で対処出来るのは、その機構がよほどうまく考えてあり、その知恵がとても美しいと思うからです。電気の分野でも、美しい制御というのはありますが、同時にディジタル制御の分野では、ごまかしも効いてしまうという側面もあります。機械でもごまかしはあるかもしれませんが、目に見えます。だからそこは抑制される。それが機械のいい所かもしれません。

前置きが長くなってしまいました。実は、テレビに出すほどではないかもしれませんが、我が家にも仕事に重宝するスゴイ自家製機械があるので、少々ご紹介いたします。我が家ではこの季節、さつまいもの収穫を行っております。さつまいもは知っての通り、地下茎植物なので、その実は地中に埋まっており、収穫作業はまさしく芋掘りであって、大変な重労働です。でも近年、収穫は機械化されています。細い鉄棒のコンベアを、さつまいもが埋まっている畝の下に差し込み、根こそぎ掘り返して、収穫していきます。

メーカーAの機械

メーカーBの機械

このような機械を、通称ポテトハーベスタといいます。割と大型の機械で、大人2人〜4人が乗って、掘られたさつまいもを木箱やかごに入れていきます。木箱一箱にさつまいもを詰めると30kg以上になりますが、これを5箱以上積んで走行出来ます。クローラ(キャタピラみたいなもの)で走行するので、接地圧は低く、スタックしません。このクローラと変速機は優れもので、左右逆回転して、超信地旋回(その場で回転)できます。戦車みたいです。おまけに箱を上げ下げするリフトまでついて、至れり尽くせり。面白い機械です。メーカーBの方は、和風総本家にも出ていました。

上の写真にある2種類、それぞれ別の農機具メーカーから販売されている機械で、シェアは99%以上を占めていると思われます。なぜ100%ではないのか?


我が家の機械

それは我が家で自主開発した機械が存在するためです。そうです、我が家の機械は父の手作りです。趣味と実益を兼ねて作ってしまいました。しかも2台目です。
さすがに、エンジンと変速機、クローラは買ってきたものですが、車体、コンベア、先輪など収穫にかかわる部分は、大きな構造用鉄板は近所の鉄工所に発注した以外、全て内製です。
木箱の大きさを比べていただくとわかりやすいですが、市販のものと比較して、一回り小さくなっています。必要十分の機能、かゆい所に手が届く仕様、自分たちの作業しやすいポジションづくりなど、我が家スペシャル仕様です。
乗車&作業ポジションが市販機と比べて、かなり低く設定されています。そのため、コンベア長が短く、低く、箱のリフトが不要です。全高が低くなり、重量が軽くなった分、燃費は半分程度、価格も半分程度で出来たそうです。我が家はそんなに大きな農家ではないので、これでジャストサイズ。車で言うとコンパクトカーの部類でしょうか。市販機は大型車の部類で、パワーがある分、処理速度を上げて、4人で対処するような大きな農家には、その方がよいでしょうね。
それにしても、父も見ていないので言っておくと、よく出来ているなぁと思います。よくこんなの作ったなと。コストパフォーマンスもいいです。僕もよく勉強しておかないといけません。機械として見るのはもちろん、メンテナンスのやり方も。僕が将来農家を継ぐ時には、自分で直さないといけませんからね…。そこが唯一の難点でしょうか?