旋盤で木を加工したいが
今日は朝から、木を削ったり、アルミを削ったりしています。木の方なんですが、鉄やアルミよりはるかに軟らかいのに、うまく削るのは難しいです。
和風総本家でよく出てくる、木を削る職人さんはすごいなと思います。あんなにキレイにはなかなかいきません。使っている刃物が違う、というのもあるかもしれませんが、 それでも曲面の仕上げなど、円熟したセンスがあると思います。
以前は木を削ると言っても、黒檀など、もはや樹脂の域にある木を削っていたので、プラスチックでも削るかのごとく、特に違和感なくやっていましたが、今回削っているのは、ハードメープル。ハードと名は付いても、黒檀よりはるかに軟らかく、キレイに切れる刃物を当てないと、表面がガサガサになってしまいます。ううむ難しい。
和風総本家に話を戻すと、あのような円熟した技をお持ちの職人さんも、後継者のいない人が少なくなく、その技が失われてしまうと危惧する人も多く、僕もその一人です。
こんな時、数ヶ月アルバイト的に雇ってもらえないかなとか、妄想したりします。いや、給料などいらない、手伝わせてほしい、その技術を見れるだけで十分だ、とかやや熱くなります。
そうは言っても、そう簡単に技術を見せるわけにはいかないと思いますが、円熟した先生方の中には、技術が失われるより、誰かに教えて方がいいと、お思いの方もいらっしゃいます。こういう時に、国外に流出してしまうと、エラいことになるわけで、なんとか国内にと思います。
新卒入社当時は、「一を聞いて、十を知る男」と絶賛された僕ですが、自分でいろいろ物を作ってみると、ああ、あの時もっと見ておけばよかった、聞いておけばよかったとか思うことはしょっちゅうあります。会社に所属していると、有形無形の資産を自分のために、いかようにも活用出来るわけで、しかも所属していると、このスーパーメリットに気付きにくいぜと、あんまり所属していない僕から言わせていただきたい。
町工場の技術のような、分散した有用な知恵を、なんとかストックできないものか。無形のものは、人間同士でないと伝えられないのか。このあたり、ITにはまだやることがいっぱいありますね。がんばってください。とりあえず僕は、うちの父から、がんばって技術を受け継ぎたいと思います。ええ。